書評

【書評】『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』時田 ひさ子|感想・レビュー

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』

自分の本心がわからない。
「あっ!これがやりたいことかも。」と思ってやり始めたの気がついたら飽きてしまう。
人よりも要領がいいから、始めた時は「自分に向いているかも」と思うけど長続きせず、気がついたら後発組に抜かれている。

価値観に関する本、強み診断、やりたいことの見つけ方…
どんな本を読んでも「なんか違う。」という胸のモヤモヤを感じていませんか?

今回ご紹介する本は、そんな人に読んで欲しいです。

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』|かくれ繊細さんとは?

繊細さん(HSP)や内向型という言葉がSNSやTVでも取り上げられるようになり、内向型の人が昔よりも働きやすい、生きやすい環境は整ってきたのではないでしょうか?

でも「自分はそこまで繊細じゃない。だって、人と関わることが好きだし、幹事やリーダー役だって好んでするし。」と、矛盾を抱えていませんか?

そんなあなたは「かくれ繊細さん」かもしれません。

ハマりやすいけど飽きやすい。
大勢で盛り上がることが好きだけど、一人の時間がないと生きていけない。
超活動的な一面と超だらしない一面がある。

「私って二重人格なのでは?」と感じたことがある人もいるのではないでしょうか?

そんなあなたは「かくれ繊細さん」かもしれません。

かくれ繊細さんとは?

かくれ繊細さんとは、「繊細さん」全体の3割に該当し、全人口の6%程度は存在していると言われています。この6%の人たちのことをHSS型HSP、または、HSEとも呼ばれたりします。

特徴は、繊細で傷つきやすく、共感能力の高いHSPの特性と、好奇心旺盛で新しい情報や刺激を求めて飽きやすいHSSという特性を両方持ち合わせています。

読んだ瞬間「自分のことかよ」ってツッコミを入れました。笑

僕はこの本を「自分のことを信用できない」と思い込んでしまっている人に読んで欲しい。

本を読んだ後に素直にそう思いました。

「自分を変えるためにしてきた努力」の向きを『生きやすくなるための努力』へ、努力の向きを方向転換して欲しい、と感じたのでこの書評を書いています。

なぜなら僕は、何をやっても才能に気づくことができなかったからです。

何をしても才能が見つからなかった理由とは?

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』

価値観ワーク、やりたいことの見つけた、強み診断。
この記事を読んでいる人は自分のことが知りたくていろんな診断やワークをやった経験があるのではないでしょうか?

「過去を紐解けば自分のやりたいことが見つかるよ。」と言われたことがありませんか?

でも、何か違う。思い描いている自分の理想と現実の「すきま」にモヤモヤを感じていませんか?

そのモヤモヤの正体がこの本の次の言葉を読んで少しだけわかったかもしれません。

心の奥底に、この「自分には何かあると思える才能」の透明な源流を持つ

引用元『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』

一見すると「自意識過剰」だと思われるかもしれませんよね。
でも僕はこの言葉を読んだとき

「自分には何か秘められた力があり、それは自分だけのものではなく他人に対して使いたいという強い思いがある。これ自体も実は才能なんだ。」

なんか自分の中でスッーと才能の定義というか、自分のよくわからない感覚の正体の輪郭が見えたきがしたのです。

例えば僕はBBQが好きです。BBQってめんどくさくないですか?笑
企画、人数集め、予約、準備、前日買い出し、当日の朝は早く起きて仕込み、みんなが遅れないようにお知らせのメールを送る、到着時間を把握する、ビールが最高に美味しく飲める状態でビールを出す、肉だけじゃなくて海鮮やあてになる食べ物を用意する…

僕の場合、これをだいたい一人でやろうとします。笑
変態かもしれません。

でも、それが楽しいんです。自分がBBQを好きっていうのももちろんなのですが、きてくれた人が楽しそうに自分の好きな人たちと笑い合ったり、ふざけ合ったりしている姿を見るのが好きなんです。

しんどくても終わった後は「やってよかったぁ」という満足感に包まれています。

これって、ほとんど理解されないし、どんな本にも書かれていないことだったりします。変人なんで。

この考え方を本文の中の言葉を借りて表現するのなら「全体最適化思考」が近いと思います。そして本書を読むことで、これが自分の才能のカケラかもしれないと思うことができました。

そして、少しでも「生きづらい」や今まで自分の強みが見つからないと悩んでいる人はこの「全体最適化思考」という人間関係構築力に関する才能があるのではないかと感じました。

そう、「かくれ繊細さん」は人との繋がりの中で才能を活かせる可能性があるということです。

でも、その才能をどう活かすの?

かくれ繊細と副業は相性がいい

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』

かくれ繊細さんの才能をどう活かすのか?
答えは、「副業」をはじめてみることです。

かくれ繊細さんは、好奇心旺盛と同時に怖がりです。お金と仕事とプライベートの安定が崩れることを極端に嫌います。また、安定していたとしても「いつまでもこんな状況が続くかわからない」と内心ヒヤヒヤしている、って感じたことはないですか?

うまくいってる状況でも不安を感じてしまうのが「かくれ繊細さん」です。

対策は、命綱を持っておくことです。「固定収入は離さない」「なんでも話せる友人を一人作る」「困った時に読む本を1冊お守りにする。」

そして、ここに相性がいいのが「副業」です。
「二足の草鞋は良くないよ」と言われますが、かくれ繊細さんにとって「副業」は向いています。なぜなら安定と不安定のバランスをとることが自分の成長、心の安定につながるからです。

安定さと不安定さの両方を維持するために本業✖️副業を組みわせてみる。
僕は約4年前から副業を始めました。

その頃からかもしれませんが、自分のことを以前よりも受け入れられるようになりました。

副業が自分の特性にあっていたこともあり、副業を始めてから人間関係、夫婦関係すら改善したと思います。

「全体最適化思考力」が才能の一つだと仮定した場合、副業をすることで本業だけだった時の不安が軽減された。ピタッと自分の生きていく道に副業がハマりました。

本業でやりたいことがあってもやれないことは副業で埋め合わせる。逆に副業で得た知識を本業にも役立てる。

要するに帳尻を合わせることができる。そして、かくれ繊細さんには、本業と副業を組み合わせる才能があると思います。

「実は自分にはこんな才能があるかもしれない」と胸の内に秘めた想いがある人は副業をはじめてみて下さいね。

『その生きづらさ「かくれ繊細さん」かもしれません』まとめ

『その生きづらさ、「かくれ繊細さん」かもしれません』

最後に本書より心に響いたアドバイスを1つご紹介します。

「考えていること」と「感じていること」を分けて考えると自分を受け入れて一歩踏み出せることができるかもしれない。

かくれ繊細さんは、悩みを完全にシャットアウトすることはできない。

僕はそう思います。だから、それを受け入れて「考える」と「感じる」をうまく分ける。これが自分を受け入れるヒントになるのではないでしょうか?

もし、自分の中で分けられないならSNS上にもう一つの人格を作り上げて分けてみてはいかがでしょうか?

自分の心が楽になり、自分らしくいられる環境を整えてみてくださいね。

最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、また次回お会いしましょう♪

ABOUT ME
なかじ
読書を副業に。読書で人生を変える。 読書の悩み、読書を仕事に活かしていく方法を配信しています。

COMMENT

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA